まち遊び日記

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます

コロナ禍で、都市の意味と役割を再考する

これも1ヶ月以上前の講演会の記録。コロナ禍における新たな都市の在り方について、名城大学名誉教授の海道先生から話を聞いた。と言っても、海道先生がこの分野で先進的な研究をしているわけではない。というか、そんな研究者はどこにもいない。多くの識者が…

都市計画と‘まち’の行方

先に投稿した「平成都市計画史」で、筆者である「饗庭伸の講演会の様子を報告する」と書いた。しかし、その後も色々と忙しく、なかなか書く時間が取れなかった。でもさすがにもう1ヶ月以上が経過した。忘れないうちに感想などを残しておこう。 講演会のタイ…

地域の景観・歴史を活かしたまちづくり

先月23日に、上記タイトルの講演会が開催された。日本建築学会東海支部研究集会シンポジウム。講師は、新潟大の岡崎篤行教授と、三重大の浅野聡教授。岡崎氏からは「新潟県の歴史・景観を活かしたまちづくり」と題して、新潟市を中心とした歴史的景観と活動…

内田樹のコレクティブ・ハウス論から考える弱者をベースにしたコモンの構想

内田樹の「コモンの再生」を読んでいる。なぜ今、内田樹がコモンということを言い出したのか、興味があった。これを読みつつ思い出したのが、かつて内田樹が「コレクティブ・ハウスを強く否定していた」ことである。それで内田樹のブログ「内田樹の研究室」…

新しいフェーズへ

サステイナビリティの終焉と建築の役割

最近、テレビでよく放送されることの一つに「SDG’s」がある。「持続可能な開発目標」と訳される。CMでもよく流され、「環境に配慮した企業です」とアピールしている。正直、胡散臭いと思っている。まるで「錦の御旗」のようだ。「SDG’s」と唱えれば、どれだ…

縮減時代の新たな地域マネジメント 「直観に従う勇気」を持つこと

内田樹の講演を聞いてきた。神戸女学院大学名誉教授にして思想家。内田氏の本はこれまで、「現代思想のパフォーマンス」や「ためらいの倫理学」などの初期の頃から読んできた。最近は少し食傷気味な感もあるが、やはり来名するからには行かずばなるまい。友…

菱野団地の連棟式住宅、ナニコレ珍百景に登録!

昨年11月に「黒川紀章が設計したニュータウン・菱野団地」で報告したように、菱野団地を見学した。この時に、原山台の連棟式住宅が左右で全く違った外観に増改築されている状況があまりにすごかったので、「『ナニコレ珍百景』に投稿したいほどの景観」と書…

NPO法人「つるおかランド・バンク」の取組

一般社団法人 地域問題研究所の主催で「既成市街地再生研究会 つるおかランド・バンクの取組に学ぶ」と題するセミナーが開催された。NPO法人「つるおかランド・バンク」の廣瀬理事長が講演されるというので、興味を持って参加した。「つるおかランド・バンク…

南海トラフ巨大地震の高い発生確率が住宅の耐震化を阻害する?

10月下旬から中日新聞で驚きの連載が始まっている。「ニュースを問う」というコーナーの「南海トラフ80%の内幕」。既に先週の日曜日で6回目が掲載された。まだ続くのだろうか。内容は「地震調査委員会が公表する南海トラフ地震の30年以内の発生確率70~80%…

ニュータウン人・縁卓会議2019 in 港北ニュータウン

2019年9月22日(日)に、港北ニュータウン内の東京都市大学横浜キャンパスで「ニュータウン人・縁卓会議」が開催された。会議の冒頭で、東京都市大学の室田教授から、ニュータウン人・縁卓会議のこれまでの歴史などが説明された。2006年10月に多摩ニュータウン…

空き家対策の決め手は壊すことという真っ当な意見

先月末、都市住宅学会中部支部の空き家セミナーを聴講した。講師は(株)住宅相談センターの吉田貴彦氏。大学で法学部を卒業後、不動産会社、ハウスメーカーを経て、2004年に独立。当初はホーム・インスペクションが中心だったようだが、最近は国交省の「地域…

ブランドとしてのDIYカリスマ

DIYクリエイターのChikoさんとは、2017年に高蔵寺ニュータウン住宅流通促進協議会が開催したDIYワークショップ(「高蔵寺ニュータウンについて(その2)」)で知り合い、その後、Facebookでのお付き合いが続いている。一方、DIYワークショップの成果を引き継…

(住宅)事業評価に係る研究者の目線・事業者の目線

大学研究者や行政担当者等が集まった学会組織で、地域でこれまで行われてきた様々な住宅事業について評価・分析するような冊子を作ろうということになった。基本的には学生の研究活動の一環として、卒論・修論のテーマとして取り上げることで、効率的に評価…

熱海のリノベーションまちづくり

先日、都市住宅学会中部支部の主催で、熱海でまちづくり事業を展開する市来広一郎氏の講演会が開催された。中心市街地活性化の事例としてビジネス界では超有名人ということだったが、恥ずかしながら私は噂程度にしか知らなかった。著書「熱海の奇跡」は後日…

若きプランナーが目指した高蔵寺ニュータウンの未来像

日本都市計画学会とUR都市機構の共催で、「高蔵寺ニュータウン50周年記念事業 公開研究会」が開催された。「高蔵寺ニュータウン草創期の話」で伺った筑波大名誉教授の土肥博至先生と、同時期に津端氏の元で高蔵寺ニュータウンの構想づくりに携わった元九州芸…

今年は高蔵寺ニュータウン、次の半世紀の始まり

昨年は多摩ニュータウンや港北ニュータウンなどを見学。そして高蔵寺ニュータウンは50周年を迎えた。今年は51年目。新たな半世紀が始まる。今年のお正月は久しぶりに家で迎えた。朝のウォーキングに少し足を伸ばして、近くの白山神社と円福寺まで行ってきた…

第三セクターとエリア・マネジメントについて

地元県市と公益企業等が出資をして設立されたいわゆる第三セクターで、主には商業施設の管理運営を行っている会社がある。近頃、地元市が主導して、その商業施設を含む地域のエリア・マネジメントを行うために、まちづくり会社を設立した。地元商工会議所等…

人口減少社会の中で都市撤退の作法はあるか

上記タイトルのシンポジウムに参加した。12月8日に開催された都市住宅学会大会(名古屋)のメインシンポジウムだ。パネラーは次の5人。海道清信氏(名城大学教授)、唐渡広志氏(富山大学経済学部教授)、吉岡初浩氏(愛知県高浜市長)、市原正人氏((株)ナ…

「住宅団地再生」連絡会議in高蔵寺

今年は高蔵寺ニュータウン入居開始50周年ということで、様々な催しが開かれている。6月には、ニュータウンで最初に入居が始まった藤山台地区の住民有志による「藤山台50周年記念式典が高蔵寺まなびと交流センター「グルッポふじとう」体育館で開催された。 …

「(遊)OZAKI組 Homepage」の閉鎖について

「Yahoo!ジオシティーズ」から2019年3月末でホームページを終了する旨の連絡が届きました。この「(遊)OZAKI組」blogの過去ログは、右サイドの「リンク」にあるホームページ「(遊)OZAKI組 Homepage」に掲載していますが、「Yahoo!ジオシティーズ」ホームペー…

近居とは ― 不十分な社会支援と不安定な家族支援の狭間

先日、「郊外住宅団地における多世代居住の可能性と近居実態」と題する講演会に行ってきた。旧日本住宅公団が昭和43年から横浜市で開発をした左近山団地における近居実態の調査結果を報告したもので、団地入居者の近居率や外出頻度などを調査した上で、近居…

「春日井市を元気にするアイデア」募集

春日井商工会議所が創立50周年を記念して、昨夏から「春日井市を元気にするアイデア」の募集をしていた。先週末に開催された50周年記念大会で表彰式が行われ、私の提案を最優秀賞に選考いただいた。入選までは知っていたが、最優秀賞は当日、壇上で初めて発…

高蔵寺ニュータウン草創期の話

映画「人生フルーツ」が全国的にヒットして、津端修一夫妻のことは高蔵寺ニュータウン内でも大きな話題になっている。先日は妻が、正月に東海TVで再放送された番組を録画して友人と鑑賞会をしていた。私も、社内の本棚にあった「高蔵寺ニュータウン計画」(…

郡上八幡と大鍬宿の空き家対策

都市住宅学会中部支部の講演会に行ってきた。テーマは中山間地の空き家対策。岐阜県郡上市郡上八幡と瑞浪市大湫町のまちづくりについて話を聞いた。 最初は、「一般財団法人 郡上八幡産業振興公社」専務の武藤さんから、「郡上八幡のまちづくりと空き家対策…

今年もよろしくお願いします

人口減少時代の都市計画・まちづくり

首都大学東京の饗庭教授の講演を聞いてきた。名工大のコミュニティ創成教育研究センターが主催するコミュニティ工学ワークショップの一つでテーマは「人口減少時代の都市計画・まちづくり」。饗庭先生は2014年に発行された「白熱講義 これからの日本に都市計…

エリアマネジメントから考える住宅・マンション・団地の再生

表記のタイトルのシンポジウムに参加した。前半に、東大教授の松村秀一氏による「エリアの再生と団地・マンション」と題する講演と、弁護士の花井増實氏による「高齢者のマンションライフと法制度・公的支援」と題する講演があり、後半は講演された二人に、…