2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

居住の貧困

あとがきで、「戦前戦後を通じて、政治あるいは行政にとって、・・・住宅問題がマイナーな扱いしかされてこなかった」(P215)と言い、「本書によって住宅問題、とりわけ住宅政策に関心を抱く人が増えることを期待しています。」(P218)と書かれている。私も全…

地域の再生は地域力による。住宅市場は誰が整備する?

第5回あいち住まい・まちづくり研究会は「地域戦略」をテーマに、愛知大学三遠南信地域連携センターの黍島先生から「中山間地の居住と定住」、名古屋大学小川准教授から「地域戦略としての中古・賃貸市場の整備」について報告・提案があった。 前半の黍島先…

NPOが豊かにする住宅事業

先に「民間非営利組織による住宅供給と貧困ビジネス」で報告した住宅都市整備公団住宅技術研究所の海老塚氏の著書。先の報告は本書及びその元となった博士論文を下敷きに行われたもの。そこでその詳細を知るべく、本書を手に取った。 全体4章構成だが、第2章…

大家さんに期待 そして、住宅施策と福祉施策の連携について考える

第4回あいち住まい・まちづくり研究会が開かれた。今回の報告者は、弁護士の杉本みさ紀さん、日本福祉大学の児玉教授及び名古屋大学の生田准教授の3名。テーマは「セーフティネット」と「高齢者等の安定居住」で、前者を前2名が、後者を生田准教授が担当した…

■都市は如何に縮小されるか-若しくは、立地はいつまで都市を支配するか

「第3回あいち住まい・まちづくり研究会」に参加してきた。この研究会は、愛知県が主催し、住まい・まちづくり関係の各課題について、毎回、テーマに応じた講師を招き、報告を聞き、意見交換をしているもの。今回のテーマは「都市(まちなか)・郊外住宅地…

建築史から何が見えるか

同時に発行された「建築史に何ができるか」は、平戸等での町並み保存の活動や研究を中心に書いた論文やエッセイを集めたものだったが、本書は建物単体の保存や歴史を巡って書かれたエッセイ等を集めたものである。 第1章の「建築史を語る」は、日本文化と古…