2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

建築から世界史を読む方法☆

筆者は歴史研究者である。本書は「建築から世界史を読む方法」というタイトルだが、世界史の視点から西洋の建築史を読み解くものである。大学の建築学科で教わる西洋建築史は、オーダーを習い、ゴシックやバロックの様式を学び、新古典主義やゴシック・リバ…

都市居住の社会学

都市居住を社会学はどう分析し、現在の日本の住宅政策をどう評価しているのか。タイトルと副題からそうした期待を持って購入した。序章の冒頭にも以下のように記されている。 ○これまでの日本社会では…社会学者の政策への関わりは低調であった。社会学の学問…

建築の明日へ

建築生産に関する研究者・松村秀一の最新刊である。とは言っても、もう1年近く前に出版されている。先日知ってあわてて購入した。(一社)日本建設業連合会の機関誌「ACe建設業界」で連載していたエッセイを中心に、いくつかのテーマにまとめて加筆修正した…

土地は誰のものか☆

「現代総有」という考え方がある。「土地を地域(共同体)が所有し、若しくは個人所有は認めても、利用は地域(共同体)が決定し、主体となって利用する」という考え方である。第5章が「現代所有」というタイトルになっているが、この章で「現代総有」につい…