伊勢河崎商人館に寄る

 久しぶりに家族そろって予定のない週末。娘が前から行きたいと言っていた牡蠣の食べ放題に行くことにした。予約時間が遅く、途中、時間調整に伊勢河崎の町に寄る。

 もう10年も前に一度行ったことがあるが、当時はまだ伊勢河崎商人館の整備中。それでも伊勢河崎独特の上部が少し迫り出した妻入りの商家に立派な注連縄が飾られていたことを思い出す。

 やや遠めの大駐車場に止めて勢田川沿いに歩くと、川に面して「河崎・川の駅」がある。川から石段越しに見上げる外観は鉄道駅のようで面白い。川向かいには黒塗り下見板の立派な蔵が並ぶ。この景観もなかなかのもの。

 しばらく歩くと、伊勢河崎商人館。斜めの道路に黒塗り3連の蔵が並び、その向かいに商人館の建物がある。中に入ると受付の男性が丁寧に建物や町並みの説明をしてくれる。元は造り酒屋、そして「違い鷹の羽」の家紋から取った×印にSの商標で売り出したエス・サイダーが好評だった。鬼瓦にも×印。

 中に入ると、まずは左手の洋館の応接間。庭を挟んで母屋には京都裏千家・咄々斎(とつとつさい)の写しの茶室もあって、伸び伸びとした印象。奥にも中庭があって内蔵につながっている。さらに靴を履いて最奥には蔵が3つ並ぶ。きれいに整備されている。10年前の整備中には雑然としていた覚えがある。

 ゆっくりと見ていたら時間がなくなったので、あわててクルマに戻り、町並をクルマでザッと通ってみる。妻入りの商家や蔵を利用したモダンな店舗などが並んでいる。昔を思い出す。今度、時間を作ってゆっくり歩いて回ろう。

 牡蠣食べ放題の鳥羽市浦村町まで伊勢からクルマで約30分。途中で二見浦旅館街を通る。ここも10年ほど前に歩いたことがある。この日はほとんど通り過ぎるだけだったが、意外に多くの人が歩いていたことに驚いた。こちらももう一度行かなくては。

 ということで、無事、牡蠣の食べ放題には間にあった。あまり町歩きはできなかったが、以下、撮影した写真を掲載しておく。

●河崎・川の駅(通り側) Dsc01662

●河崎・川の駅(勢田川側) Dsc01663

勢田川沿いの蔵 Dsc01664

●伊勢河崎商人館 Dsc01667

●伊勢河崎商人館向かいの蔵 Dsc01666