「春日井市を元気にするアイデア」募集

 春日井商工会議所が創立50周年を記念して、昨夏から「春日井市を元気にするアイデア」の募集をしていた。先週末に開催された50周年記念大会で表彰式が行われ、私の提案を最優秀賞に選考いただいた。入選までは知っていたが、最優秀賞は当日、壇上で初めて発表されたのでびっくりした。そんな大した提案じゃないのに、選考していただきどうもすいません。ありがとうございます。このコンテストは、応募資格が会員企業社員に限定され、分量もイラスト等も含めて4枚程度ということだったので、気楽に思い付きを書いて応募したら当選した。とは言うものの、多少の顛末もあるので、ここに少し書いておきたい。
 私の受賞作品のタイトルは「タクシー定期券で移動サポート」というものだが、内容は商工会議所のHPに作品集が掲載されているので興味があれば見てください。「タクシー定期券」と書いたが、既に福岡市等では先行事例もあり、国交省でも昨年度から検討が進められている。それらを見ながら、「高齢者支援施策」として取り組むことには、個人的に抵抗感があり、誰でも利用できる、タクシー利用拡大策としてこのアイデアを提案した。なので、まずは市内のタクシー会社に実施の可能性について検討をしてほしいと思っている。
 しかし実は、これは本当に思い付きで、私の部屋の窓の向かい側がたまたまタクシー乗り場になっていて、けっこう利用者が多いのを見ながら考えたもの。その少し前に、市内の知人から、「春日井市内のタクシー会社も国交省のタクシー定期券の検討を注目している」という言葉を聞いており、それならと考えてみた。
 でも実は、この提案の前に、もう一つ、応募したアイデアがあった。それが「『ニュータウン観光』を始めよう!」というタイトルの提案。個人的にはこちらの方により深い思い入れがあり、ぜひ実施してほしいという気持ちもあった。今回、入選の案内をもらった時に、どちらの作品か書かれていなかったので、てっきり「ニュータウン観光」の方が入選したと思っていた。それがそうではなく、もう一つの「タクシー定期券」だったというので、聞いてびっくり。表彰式の時にも、壇上でアイデアの内容などを聞かれたのだが、他の入選者が自信をもってアイデアの内容を語る中、私はまあ思い入れのない回答に終始した。どんなアイデアを書いたのか、正直あまり覚えていなかったし。
 それに対して「ニュータウン観光」の方は、最近、一部では全国的にも話題になっている映画「人生フルーツ」の舞台として、高蔵寺ニュータウン自体を観光資源として売り出そうというもの。津端修一夫妻の物語や今も英子夫人が暮らす住宅だけでなく、URがあれこれ工夫を凝らした様々なタイプの共同住宅なども観光資源になるのではないかと思ったのだが、応募後、友人に話すと、「そんなのに興味を持つのは団地オタクだけですよ」と言われた。そうか・・・。
 それで今回、作品集を見てみると、一緒に入選した下田さんの「春日井『聖地』化計画~『聖地巡礼(コンテンツ・ツーリズム)』の可能性を求めて~」の方がはるかに的確に、私が言わんとしたことを表現している。何より「聖地」という言葉を使った点がわかりやすく、アピール力がある。また、その内容や実現化のためのプロセスなどもより具体的で実現性が高い。個人的にはこちらのアイデアの方を最優秀にしてもらった方がうれしい位だ。
 でも考えてみれば、商工会議所にお世話になるようになってまだ半年余りしか経っていない。今回の最優秀賞は「これからさらに商工会議所の事業に協力してくださいね」という要望と忖度ゆえの選考だったのかもしれない。そうだとすると大変なことだ。すいません。これから会議所に行くときは小さくなって伺うので、よろしくお願いします。あまり期待しないでね。