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岡山・吹屋のベンガラの町並み

まちなみ・あれこれ

 連休中、家族で岡山県から四国に渡って徳島県、さらに淡路島と旅行をしてきた。途中、いくつか古い町並みや新しい建築物を見学した。まず岡山県高梁市の吹屋から報告する。
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 中国道・新見ICから南へ小1時間。この後、倉敷へ抜けたが、倉敷からも小1時間。高梁市の中心部からクルマで40分ほど西に入った山あいに吹屋集落がある。古くは銅の産出やベンガラの製造で栄えた町で、赤銅色の石州瓦にベンガラの赤色を混ぜたしっくい壁や赤く塗った格子などの商家が並ぶ独特の景観を見せている。
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 新見から入ったので、集落の西の端にある駐車場に停めたが、少し歩くとすぐに町並みの中に入っていく。通りはゆるやかにカーブを描いているが、西の端はカギの手となっていて、駐車場からはちょうどその部分に入る。まずは赤色の独特の景観を喜ぶ。少し東へ行くと重文の旧片山家住宅と、向かい合わせに吹屋ふるさと村郷土館がある。
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 各民家の壁はすべてがベンガラ色の訳ではなく、白い漆喰壁に装飾的にナマコ壁が入れられていたりする。また妻入りの民家が多いのも特徴。平入りと妻入りが適度に混ざっており、妻入りの場合は通りに面して庇が延びて下屋のようになっている。しばらく歩くと郵便局があり、これは新しいように見えるが、重伝建地区にもなっているので景観的に配慮したのだろう。
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 途中で旧吹屋小学校へと上っていく道が左に分かれている。国内最古の木造校舎ということだが、ちょうど改修工事中で外観は見えなかった。通りに戻ってしばらく行くと町並みも途切れる。長さにして300mほど。こじんまりとした集落だが、こんな赤い外観の町並みは他にない。おとぎ話のような気持ちにさせてくれる山あいの町並みだ。
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 この後、家族でベンガラ館へ向かった。ベンガラ館は明治期のベンガラ工場を再現したもので、どうやってベンガラ製造の工程を知ることができる。また近くには大正時代まで採掘されていたという笹畝坑道も公開されている。こちらはヘルメットをかぶり、狭い廃坑の中を歩いて入っていくもので、天井から水が滴り、ちょっとした冒険心を満たしてくれる。そして最後に、広兼邸。こちらは映画「八墓村」のロケに使われた立派な邸宅で、銅山経営やベンガラ製造で富を築いた商家。駐車場から見上げる石垣がすばらしい。まるでお城のようだ。
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 吹屋は30数年ぶりとなる。随分前のことでほとんど覚えていないが、赤い壁の色が印象的だった。多分当時と変わらず、でも当時よりも整備されていただろうか、今もきれいに残っていることがうれしい。観光客もそれほど多くなく、豊かな自然の中で気持ちのいい時を過ごすことができた。
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 吹屋を訪れた後は倉敷へ行き、美観地区を歩いたが、連休中、多くの観光客であふれていた。一応、大原美術館倉敷館(旧倉敷町役場)、旧大原家住宅、有隣荘(大原家別邸)などの外観は見たが、時間も遅く、川沿いをぐるっと歩いただけなので、何が何やらよくわからなかった。とりあえず、おみやげのきびだんごだけは購入。倉敷も30数年前に訪れて以来だったが、当時はアイビースクエアの記憶しか残っていない。多分これほどは整備されていなかったのだろう。こちらは喜んでいいのかどうかよくわからないのだが。
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