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介護支援住宅モデルハウス見学

 先日、トヨタホームのスマートハウスを見学したのに続いて、今度はイワクラゴールデンホームの介護支援住宅モデルハウスを見学してきた。瀬戸市やまて坂のUR開発団地内の一画43戸の分譲住宅のうち、1戸を介護支援住宅モデルハウスとして公開しているもので、先月25日から完成見学会・分譲申込受付を始めている(現時点で既に売れ切れているのかどうかは不明)。

 モデルハウスという位置付けなので、設備や設計の工夫を目一杯盛り込んでおり、ここまでの設備はいらないというものもあるが、将来的な対応可能性という観点から見てもなかなか興味深かった。

 玄関脇の長々としたスロープは図面で見るほどには意外に気にならない。玄関ドアは自動開閉式の3枚引き戸(袖付2枚引)。玄関は広く、室内床高まで上がる折り返しスロープが付いているが少し仰々しい。上がり口には収納兼用のベンチが設置されている。

 玄関右手にLDKが伸びている。この入り口も自動開閉式の引き戸。居間から屋外へのはき出し窓には大きな取っ手が付いて、開閉も軽い。LIXILの製品だそうだが、もっとPRすれば一般住戸でも売れるのではないか。

 キッチンは音声で使用状況等を知らせるガイダンス機能付きセンサーガスコンロ。オール電化対応も可能だが、必ずしもオール電化を望む声が高いということはないとおっしゃっていた。最近のオール電化ブームは実は若い世代が中心なんだろうか。

 2階へ上がる階段には段ごとにLEDのスポット灯が付いて足元を照らす。2階に身障者を想定した寝室を設置したのは、モデルハウスだからだろう。介護ベッドの横に介護リフトが据えられ、身体をベルトで持ち上げ、下穿きの着替えも可能だ。同様のリフトは浴室にも付けられ、ベッドで専用の車椅子に移し、浴室でリフトで吊り上げ、入浴させることができる。

 浴室には全身シャワー、トイレには両側アームレスト付き便器、寝室にはミニキッチンも設置されている。2階からの移動はホームエレベータも設置されている。積載重量200kgまで対応で、電動車イスも楽々だ。ホームエレベータへの関心も最近は高いと言う。将来の設置スペースということであれば、当面、物入れにしておくこともできる。

 モデルハウスということもあり、設備が過剰なほど設置されているが、実際には必要に応じ設置すればいいだろう。現在が健常であればどこまで設置しておく必要があるか、判断が難しいが、ゆとりがあれば準備はし過ぎて困ることはない。

 介護支援住宅という商品コンセプトには、企業としての将来コンセプトが窺われる。第2次ベビーブーム世代の住宅取得が一段落を迎えた後には、新規住宅取得階層は激減が予測される。多くのハウスメーカーではリフォーム部門を充実させるなどの取組みが見られるが、イワクラゴールデンホームでは、団塊世代の建替ニーズに的を絞った販売戦略を考えているということだろうか。

 30代に住宅取得した中高齢世帯が退職期を迎えるとともに、住宅も築30年を迎えつつある。リフォームもいいだろうが、退職金を充当し、いっそ建替えを考える世帯もあるだろう。ハウスメーカーが新築需要をいかに喚起するかと考えるときに、団塊世代の建替え需要は大きなターゲットだろうし、介護支援住宅というコンセプトは企業戦略として意味があるのだろう。

●参考 「イワクラゴールデンホーム:介護支援住宅」