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椿とともに散歩道を歩く-2009冬

 昨年に引き続き、今年も常滑やきもの散歩道で、つばきをテーマに展示されたギャラリーを巡るイベント「椿の頃、陶都とこなめに遊ぶ」が開催された。これで3回目。仲間内で「やりたい!」という声が出たら開催するという不定期イベントで、今年は少し準備不足で、事前告知も十分行えなかったが、それでも天気に恵まれ、そこそこの人出でにぎわっていた。

 「タウンキーピングの会」は今年も土管坂休憩所「旧渡辺邸」をお借りし、甘酒の無料サービスをするとともに、セントレアが一望できる高台の日当りのいい和室でお餅を火鉢で焼いて食べながらのんびりとした時間を過ごしていただいた。

 他に、常滑屋では椿をあしらったしつらえの中でお食事をいただく「召しませ 椿づくし」を開催。また、TO'sギャラリーでは富本泰二氏の器に伊藤圭祥氏の花を生けた「艶葉木」、名古屋芸大のギャラリー「art&design rin’」では「Tsubaki 1 rin」を開催した他、ギャラリー共栄窯を始めとする各ギャラリーでそれぞれ椿にちなんだ展示が行われた。

 「椿の頃、陶都とこなめに遊ぶ 2009」

Imgp6093 私は1日(日)午後の当番だったので、少し早めに来て、普段はあまり歩かない散歩道の北側を廻って、土管坂休憩所に向かった。

 一昨年頃から、散歩道を東西に掘り割って通る市道沿いに、招き猫の屋外展示などが施されている。かつての窯場の風景を映したタイル画と歩道脇の巨大な招き猫を確認。この招き猫については、会の中でも賛否両論あったが、「そのチープさ、キッチュさが常滑らしい」と反対派も今やあきらめの境地。それがまた常滑らしい。

 タイル画のある交差点を北に向かうと、競艇ラーメンの店がある。楕円形の器に1cm以上ある分厚いチャーシューが2枚乗り、おにぎりがついて600円は安い。濃いめの醤油味もおいしい。

Imgp6090 その東の坂を上がると土管擁壁が出迎え、奥に野ざらしになった窯が見える。通り過ぎて坂を下ったところがギャラリー共栄窯。そこを右に折れ、黒壁の工場の前、植木鉢が積み上げられた作業場の脇の細い道を登っていくと掘割市道の上の陸橋に出る。椿や蜜柑に彩られた緑の木々と年月を経た工場や家屋がいい雰囲気を醸している。

 常滑と言えば土管など窯材を利用した擁壁が有名だが、石垣も多い。それが丸石だったり、無造作な欄積みだったり、また城郭風に反りを付けてきれいに積み上げたものありとさまざまで興味深い。この多様さも常滑の面白さの一つだろう。

 われわれ(タウンキーピングの会)が椿をテーマにしたイベントを始めたのは、瀧田家前のでんでん坂脇の椿が花を散らしたきれいな1枚の写真(「椿の頃、陶都とこなめに遊ぶ」の冒頭の写真)がきっかけだが、今の時期、散歩道のここかしこに椿やさざんかが咲いている。日だまりの中、蜜を求める小鳥たちが鳴きながら飛び交う姿を追いかけるのは、至福の時間だ。

Imgp6085 歩道の上に出ると、巨大な招き猫にご対面。市道のコンクリート擁壁の上にも、何匹もの猫の遊んでいる姿が見られる(陶芸作品です)。

 この後はいつも見る風景。「art&design rin’」など協賛ギャラリーの展示を見つつ土管坂休憩所へ向かう。午後はもっぱら旧渡辺邸の台所で甘酒を給仕して半日を過ごした。若いカップルや幼い子供を連れた家族連れが多い。散歩道を訪れる人にも少しずつ変化があるようだ。

 さて、今年中にも常滑市は景観計画を策定する意気込みだ。いよいよ会の目的の一つが実現するかと思うと、今から楽しみ。この町の変化をさらに楽しんでいきたい。

マイフォトもごらんください。